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【なら100年会館オリジナル善財童子】
この作品は、小学生のみで演じることができる作品として、なら100年会館が制作したオリジナル作品です。
平成19年2月18日に初演し、毎年1回上演しています。
衣装は、自然の草木染に伝統的な技法を用いて取り組み、東大寺をはじめ、様々な社寺へご奉納されている
染司(そめのつかさ)・吉岡幸雄先生によるものです。
※次回の上演は未定です。
【あらすじ】
いまから八百年ほど昔の奈良の物語。
時は鎌倉。
戦いによって焼かれた東大寺の大仏と大仏殿は、俊乗坊重源上人(しゅんじょうぼうちょうげんしょうにん)によって見事に復興し、街は喜びに満ちていた。
そんな中、純真無垢の少年である光(ひかる)は、武士の父と共に東大寺の二月堂へ参詣に訪れる。
その時二月堂では、お水取りの名で呼び親しまれる修二会(しゅにえ)の行法が執り行われている。
「南無観。南無観。」観音の法号を唱え続けえる練行衆の祈りの声を聴くうちに、光は夢の世界へ。
そこで二月堂の本尊である十一面観音菩薩と出会うことにより、光の中で善財童子が目覚め、
生きているものすべてが等しく尊い命を宿し、それらはつながっているという教えを賜る。
最後に二月堂の香水をいただき、光は善財童子を心に秘め、美しい智慧(ちえ)
を求めて生きていくことを決心する。
※善財童子とは、華厳経「入法界品(にゅうほっかいぼん)」に登場し、賢者を訪ねる童子のことです。
【総合監修】東大寺
【脚本・指導】金春康之
【衣装制作】染司よしおか 吉岡幸雄
【原作・演出・制作】一般財団法人奈良市総合財団(なら100年会館)
【協力】学校法人大原学園 大原和服専門学園